20番

いつもの放課後グランドで サッカーボールをおいかける
残念ながら補欠の20番だけど 結構楽しくやってたのさ
でも人気があるのはやはりレギュラーで 僕など相手にされなかった
むらがる女子をしりめに僕は ただひたすらボールをおってたのさ
気になることが1つあるとすれば教室に帰ったとき
僕の制服がたたんであることぐらいで
ボタンをはずすのがめんどくさい
20番にすべてをたくして ただひたすら汗をかき続け
20番を誰か1人でも見てくれないかと ただただ走りまくる毎日

ついにたたんだ服の横にある1枚の手紙が
いつも20番だけを見てますと告白してきた
信じられず僕は有頂天になっ
20番をつけてから初めての ロマンスが始まる予感がして
20番だけを見てる娘をさがしたけど 誰もこっちを見てなかった
20番にすべてをたくして ただひたすら汗をかき続ける
20番だけを見てる人に気づかずに 小刻みにゆれる僕の背中